アンコウさん
昭和11年2月に宮城県塩釜沖で捕獲された体長が約1.5メートルもあるアンコウの胃袋からは、40センチもあるハシブトウミガラ乳が出てきたという記録が残っていますし、アメリカでも、口いっぱいに海鳥をほおばったアンコウを捕獲したという話があるのです。
ところで、アンコウが海底に潜んでどうやってエサを捕るかと言えば、やはり、あのトレードマークの旗を使います。
魚が近寄ってきたら、寝かせてあった旗を立てて振り始めますが、旗は、表が皮の色で、裏が白く、三角形。
これを振るとまるで幼魚が泳いでいるかのように見えるのです。
体は決して動かさず、かなり魚が近寄ってもなかなか行動に移しません。
確実に捕れる距離に魚が来たら、ヒレが変化した腕のようなものでサッと体を起こし、大きく口を開けて獲物を捕まえたかと思うと、2~3度喉を膨らませて看み込んでしまいます。
そのあとで、一度大きなゲップをして魚と一緒に呑み込んだ水とウロコを吐き出し、これで食事は完了です。
これほどスムーズにいくのは歯のお蔭。
というのも、アンコウの歯は三列に生えているうえに、下アゴや上アゴにも歯があって、呑み込んだ魚は絶対に逃げられないようになっているのです。